橙屋 三蔵
1078mm×750mm
木製パネルにアクリル絵の具、和紙、水性塗料、 油性塗料、墨液、木工用ボンド、雲母
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私は、「時間」をテーマとした作品を日々制作しています。
その中でこちらの作品は、画面で時間を表現したものでは無く、
制作する素材として、時間、その歴史を内包する「和紙」を作品へと昇華させたものです。
日本の和紙は西暦610年に朝鮮半島から伝来したとされながら、それ以前にも既に紙漉きの文化があったとも言われています。
現代でも、和紙は書道や日本画などで使われますが、多くの場合は作品を記す媒体としてのものです。
今回の作品は、和紙の持つ透過性を活かし、着色した下地の上に和紙を貼り込みました。
和紙に着色するのではなく、その奥に色が見えることで、独特の浮遊感や奥行きを感じることができます。
この作品の在る空間が、より上質で、より豊かな「時間」を過ごす場となれば幸いです。
<作者からのメッセージ>
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